『闇の子供たち』
梁石日『闇の子供たち』はタイでの児童売春や臓器売買を扱った小説。勃起を維持する為にホルモン剤を打たれ続け、遂にオーバードーズで七穴から血を噴き出して死ぬ少年。売り物にならなくなったので護美捨て場に捨てられ、瀕死の状態で故郷に帰ったのに病気がバレて親に監禁され遂には生きたまま焼かれる少女。彼らを「処理」して平然としている大人達など、瞬間最大風速的な描写は強烈。眼を掩わんばかりの、と言って構わなさそうなので、虐待モノとしてはnot too badである。『美少女の輝き -アジアン・スマイル 1-』と一緒に読むと相乗効果が得られるのでお薦め。
ただ、もし児童売春や臓器売買を告発する書と見るならあまり巧く行ってないように思えた。何も知らない人が読めば衝撃を覚えるに違いないが、実はそ の衝撃の原因を辿ってみると媾合シーンよりも強烈な貧困の描写だったりする。悪者としてスポットライトを浴びているのは大金を受け取りながら「生産者」に 還元しない「仲介者」。最上流にいる筈のお客様は次々と入れ替わるせいもあり、最後までピン暈け気味でせいぜい身勝手な小悪党にしか見えない(その結果が「モラルや憐憫を破壊する資本主義の現実」と云う出版社からの何やらサヨク臭い紹介文なのだろう)。違法薬物撲滅キャンペーンに言い換えると、後遺症やら副作用でどんな目を見るかの描写はそこそこに、薬代の為にこんな貧乏暮らしになるんですようと言っているようなモノかしら。だから「ペドファイル全員死ねー」とレビューで叫ぶのは(解らなくはないけど)勇み足なんじゃないかなー。だって彼ら彼女らの福利厚生が(公娼化や卸業者を介さない直接取引などにより)改善されればいいんじゃないの、と思ってしまった時にそれを否定するだけの描写をこの本の中に見つける事ができなかったんですもの。
『砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない』よりも下、『オンリー・チャイルド』と同程度。食事しながらでも、電車内でも、特に影響なく読めるのでは。
| 固定リンク

コメント
「食事しながらでも特に影響無く読める」んですか!?ワタシはホッケ定食を前に断念・・
投稿: | 2008年9月17日 (水) 00:04
東南アジアでの児童売春による外国人逮捕者の国籍と数
2007 ASEAN CHILD-SEX TOURISM REVIEW
http://childwise.net/uploads/Child%20Sex%20Tourism%20Review.pdf
Gender and Nationality of Alleged Travelling Child-Sex Offenders Arrested in 2006
Cambodia
Country of Origin Number of Males
USA 4
Belgium 1
Switzerland 1
Germany 3
TOTAL 9
PHILIPPINES
Country of Origin Number of Males
Korean 1
Chinese 2
Indian 1
American 3
Australian 1
THAILAND
Country of Origin Number of Males
Germany 4
Italy 3
Australia&England 2
USA 1
http://www.copperwiki.org/index.php/Child_Sex_Tourism#Role_of_the_Internet
投稿: foo | 2008年9月21日 (日) 22:33